[Sato] 理系から文系へ。

こんにちは、

3月に入り、徐々に暖かくなる日を期待していましたが、ただいま-13℃の体感温度は-19℃と、ここノーサンプトンは春はまだまだ遠そうですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。

先日「リケジョ」についてMomohaの説明がありましたが、私も高校は理系でした。今日は私がなぜ大学で理系を選ばず文系を選んだかについて書きたいと思います。

高校は「国際」という名前がついていたものの、英語の授業以外は普通科でしたので、私は高校1年生の3学期に文系か理系を決めることができました。帰国して3年近くたっていましたが、どうしても古典が苦手なことと、日本史に出てくるありとあらゆる名前や漢字を覚えることができないだろうと思ったため、迷わず理系を選びました。また理系科目は答えが必ず一つ、という白黒はっきりするところが好きなことも理由の一つでした。

そして高校2年生の終わりから3年生にかけて、進路相談会等が始まり、大学はどこの学部へ行くか、どのようなことを勉強したいかと考えるようになりました。理系の学部へ行くことも考えましたが、どうしても英語を捨てきれない気持ちがありました。しかし、文学部へ進み「英語」を学ぶ自分も想像が出来ず、かといい最初からアメリカや海外の大学へ行く自信もありませんでした。

アメリカの大学も行きたいけど、将来のことを考えたら日本の大学も卒業しておきたい。そこで、相談に相談を重ね、留学が出来る学部を探すようになり、秋田県立の国際教養大学や、東京の早稲田大学国際教養学部、など、調べていくうちに「国際教養」という学部・学科が目に止まりました。

"国際教養教育の目的は、
1. 学びや経験を通した知識と理解の広がり、
2. 問題解決のためのスキル、
3. 新たな探究心や創造的な思考力の修得を通して、状況に応じて適切な判断が下せる多角的な視点を身に付けることにあります。”
(国際教養大学ホームページより抜擢)

大学によって多少の違いはありますが、基本的に理念は上記にそっています。将来何がしたいか明確に分かっていなかった私にとって大学入学と共に一つの専門知識を学ぶことを決心するより、このようなスキルを身につけることが社会に出たときに役に立つのではないかと思い、今の学部への進学を決めました。

理系から文系の学部へ進むということは、高校でやってきた勉強は何だったんだろうと思うこともありました。「水平リーベ…」と訳の分からない言葉を口にし必死に覚えた周期表や、力と質量と加速度と等加速度運動と、普段の動きに数字を当てるなんて…、と思いながら勉強した物理も、全部無駄になると考えたらちょっとだけ辛くなりました。

しかし、考え方を変え、大学ではずっと勉強したいと思っていたことを学び、また留学にもいける。逆に、数学や物理なんて大学でやろうと思ったら多分やっていけなかっただろうなあ、と周りの理系の方々を見て日々感じています。

私は今、あの時の自分の選択に今では後悔なく満足しています。 ここスミスで私は、自分のしたいことを思う存分、最高の環境で学ぶことができ、素敵な友人にも恵まれ、(当たり前ですが)日本では経験ができないことも多くさせてもらっています。

文転するにあたり、迷うことも多くありましたが、最終的には自分の気持ちに素直になり、国際教養を専攻して本当に良かったと思っています。

大学進学とは大きな決断を要するものであるからこそ、初心に戻って自分は何が好きなのか、と正直に自分を見つめ直す良い機会だと私は学びました。大げさかもしれないけど、大学で将来が決まると言っても過言ではないくらい、大切な決断だと思います。

ちなみに私は、理系を専攻する女の人は本当に尊敬しています。スミス大学は女子大だけど、社会に出たら、周りは圧倒的に男の人が多い世界だろうし、大学で学んだこと以上に立ち向かわないといけないことがたくさんあると思います。それでも、その壁を乗り越え、男の人に負けないくらい、女の人がこれから理系の世界でも活躍してくれることを心より願っています。

そんな理系女子に負けないよう、文系女子も一生懸命頑張りたいと思っています。

長くなりましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 写真は、私が入学した当時の校舎内(同志社女子大学今出川キャンパス)にある桜の木です。一日でも早く暖かくなる願いを込めて。

紗都

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